2024年度事業計画

(2024年7月1日から2025年6月30日まで)

公益財団法人工作機械技術振興財団は工作機械技術の高度化を促進し、機械産業の健全な発展に寄与することを目的として、工作機械技術に関する試験研究等に対して助成を継続的に行うために、2024年度の事業を次のとおり計画する。

  1. 試験研究助成事業
  2. 表彰事業
  3. 国際会議関連支援事業
  4. その他

1.試験研究助成事業

工作機械の開発・設計、生産、利用に関する基礎的・応用的な技術の試験研究に対し助成するもので、次の3種とする。

1.1 試験研究助成 A
1.2 試験研究助成 B
1.3 特別研究(プロジェクト研究)助成

この助成により得られた成果は報告書として国内関係機関(大学、技術関係団体、工作機械関連工業団体等)に無償配付し、普及啓発を行なう。

1.1 試験研究助成 A

○ 助成対象:創造性、斬新性に優れ、かつ、実用可能性、実用化の後の波及効果および社会的貢献度が大と見込まれる次の技術の試験研究

(1)工作機械の開発・設計に関する技術

(2)工作機械の生産に関する技術

(3)工作機械の利用に関する技術

○ 助成対象者:大学、高専、公的研究機関および企業の研究者、技術者、教職者

○ 試験研究期間:1年を原則とするが、2年以上継続する研究にも対応する。

○ 助成金額: 400万円/件

○ 募集方法:上記助成をより多くの研究者や技術者に知っていただき、真に助成を必要としている試験研究課題に対応するため(一社)日本工作機械工業会等の工作機械関係団体に推薦を依頼するほか、広く一般公募により行う。

○ 助成の決定: 審査委員会で審査、助成候補を推薦し、理事会で決定する。

1.2 試験研究助成 B

○ 助成対象: 将来、日本の工作機械関係の教職者、研究者または工作機械産業界の技術者を一人でも多く生み出すための助成で、自らの発想による独創性、新規性を有し、工作機械の技術の進歩につながる試験研究。

○ 助成対象者: 後期博士課程に在学中あるいは後期博士課程に進学予定の学生

○ 試験研究期間:1年

○ 助成金額: 100万円

○ 募集方法: 広く公募により行う

○ 助成の決定: 審査委員会で審査、助成候補を推薦し、理事会で決定する。

1.3 特別研究(プロジェクト研究)助成

○ 助成対象:工作機械の本質を踏まえた学術的研究

○ 助成対象:大学、高専、公的研究機関および企業の研究者、技術者、教職者

○ 試験研究期間: 最長3年

○ 助成金額:研究ユニットとして期間を通じ1~3千万円程度

○ 助成件数:2件程度とする(2023年度計画:3件程度、実績:1件)

○ 募集方法:財団が設定したてテーマ(以下の例題)のほか、研究プロジェクトを公募する

(例)・本体構成材料及び構造形態面からの熱変形低減対策(仮題)

・ダブルピニオン駆動(仮題)

・回転中の転がり主軸受の減衰能(仮題)

・高度化が進みつつある機械

-アタッチメント‐工具-工作物系に適する工程設計(仮題)

・回転中の転がり主軸受の減衰能(仮題)

・国際化時代に対応できる機械加工システム(仮題)

・電解・放電加工に関する研究       など

〇 募集の公開:随時応募可とし、募集要項をホームページに掲載する

○ 助成の決定: 審査委員会で審査、助成候補を推薦し、理事会で決定する

2.表彰事業

工作機械技術振興賞として、2024年度に発表された工作機械技術に関連する論文を対象とする論文賞、奨励賞ならびに隔年に実施する人材育成賞の表彰を行う。

2.1 工作機械技術振興賞・論文賞

○ 表彰対象: 国内外の学術論文誌に掲載された論文であって、新規性、独創性、産業への応用性などを勘案し、工作機械技術の発展進歩に寄与する優秀な論文。

○ 募集方法: 応募者が所属する機関の長の推薦によるほか、(一社)日本機械学会、(公社)精密工学会、(公社)砥粒加工学会および(一社)電気加工学会からの推薦にす
また台湾、大韓民国の機械系学会からの推薦も対象とする。

○ 公募方法:応募締切は2025年2月末とし、募集要項をホームページおよび上記4学会の学会誌、雑誌・生産財マーケティングの2025年1月号の会告へ掲載する。

○ 褒章金額:50万円/件

○ 表彰決定:審査委員会で審査、表彰候補を推薦し、理事会で決定する。

2.2 工作機械技術振興賞・奨励賞

○ 表彰対象: (一社)日本機械学会、(公社)精密工学会および(公社)砥粒加工学会および(一社)電気加工学会がそれぞれ主催する卒業研究発表会の学生講演論文より、工作機械技術に関する優秀な卒業論文

○ 表彰対象者:学生およびその指導教官

○ 褒章金額: 30万円/件

○ 表彰決定 :審査委員会で審査、表彰候補を推薦し、理事会で決定する。

2.3 工作機械技術振興賞・人材育成賞

○ 表彰対象: 工作機械技術に関わる人材の確保と育成に顕著な業績を挙げている方々

〇 募集方法:応募者が所属する機関の長の推薦による

〇 募集の公開:2.1論文賞と同じ

〇 褒章金額: 100万円/人

○ 表彰決定 :人材育成賞審査委員会で審査、表彰候補を推薦し、理事会で決定する。

3.国際会議関連支援事業

工作機械技術に関する国際会議に関し、会議への参加、会議の開催のための支援を行い、若手研究者・技術者の育成に寄与する。

3.1 海外国際会議参加支援

海外で開催される工作機械に関する国際会議に参加し、自らが行った研究・開発の成果を発表したいと希望する研究者に対し会議参加費、渡航費等を助成する。

○ 対象会議:  世界的に知名度が高い学協会が主催する国際会議

○ 資格:・博士前期課程、博士後期課程に在籍中の学生、助手、助教。

ただし、工業高専等の場合は講師を含む。年齢30歳以下の公的研究機関または企業の研究者

○ 助成金額: 35万円を限度とする実費

○ 募集方法: 年4回、公募により行う

○ 募集人数: 年間で10名程度とする

○ 支援の決定:諮問委員会で審査、候補を推薦し代表理事が決定する。

○ 募集方法: 年4回、公募により行う

〇 募集の公開:募集要項の配布、ホームページおよび上記4学会の学会誌、雑誌・生産財マーケテ  ィングの2025年1月号の会告へ掲載する。

3.2 国際会議開催支援

当財団が助成の対象とする研究分野において、権威のある機関または団体が主催する2年以内に国内で開催される国際会議の開催費用の一部を助成する。

○ 募集件数:年間2件程度

○ 金額:50万円/件

○ 募集方法:随時、公募により行う

〇 募集の公開:3.1海外国際会議参加支援と同じ

○ 報告書、収支計算書の提出:会議終了後3ヶ月以内

○ 支援の決定:諮問委員会で審査、候補を推薦し代表理事が決定する。

4.その他

研究報告会の開催や、ホームページ、学会の会合等を活用し、財団事業の一層のPRを行う。

 

 

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